C 防災

【共通テーマ:災害への備え】

会場 : 人と防災未来センター東館
開催時間 : 13:30~15:00

月日 テーマ キーワード 講師名 所属&役職 講義内容
10月12日(水) 津波避難のリアル:新しい訓練手法のご紹介 津波・避難訓練・個別訓練タイムトライアル・逃げトレ・オーダーメイド避難 矢守 克也 京都大学防災研究所巨大災害研究センター 教授・センター長 /(公財)ひょうご震災記念21世紀研究機構 人と防災未来センター 上級研究員 東日本大震災以降、南海トラフの巨大地震・津波を想定して、津波避難対策が急務となっています。しかし、避難訓練では、自治体指定の避難場所までみんなで歩くなど、津波避難のリアルな状況からは遠い訓練にとどまっている場合も多いようです。本講義では、「個別避難訓練タイムトライアル」、「訓練支援スマホアプリ:逃げトレ」、「オーダーメイド避難」など、講演者が開発した新たな訓練手法を紹介します。
11月9日(水) 風水害・土砂災害に備える 土砂災害、降雨特性、土砂災害警戒区域、土砂災害警戒情報、避難行動 沖村 孝 一般財団法人 建設工学研究所 代表理事 近年の降雨特性は、従来の長雨型に比して、大きな降雨強度で局所的に短時間に降ることが大きな特徴となっています。このような降雨は、2014年の広島豪雨災害のように、土石流による土砂災害の大きな原因になっています。土砂災害に対しては、砂防ダムのようなハードウエアによる対策と、危険な場所と時間を予知し、避難行動によるソフトウエアによる対策が行政によって行われていますが、避難行動は住民によるリスクの認知、換言すればヒューマンウエアも大きな要因であることをお話します。
12月9日(金) メディアを活かした災害の記憶継承:語り継ぎの大切さ 災害伝承、語り継ぎ、災害遺構、保存、活用 石原 凌河 龍谷大学政策学部 講師/人と防災未来センター リサーチフェロー 遺構、展示、手記、語り、資料。このような災害を伝えるメディア(媒体)を駆使して災害の記憶を語り継ぐことが、将来の災害に備えにつながります。本講義では、災害を語り継ぐメディアに着目し、メディアごとの災害の記憶継承の特性や課題についてご紹介します。また、「時間」、「行為の継承」、「空間(場)」をキーワードに、メディアを活用した災害の記憶継承の可能性について考えます。
1月20日(金) 災害とコミュニティ 防災対策、コミュニティ、地区防災計画 田中 重好 名古屋大学大学院 環境学研究科 教授 災害発生以前のコミュニティの持つ役割、発災時のコミュニティの役割、復興期におけるコミュニティの役割について、解説します。あわせて、地区防災計画についても、説明します。
2月1日(水) 日本に求められる防災専門人材の育成戦略 防災専門人材、大学、資格、FEMA 紅谷 昇平 兵庫県立大学防災教育研究センター 准教授/(公財)ひょうご震災記念21世紀研究機構研究調査本部 主任研究員/人と防災未来センター リサーチフェロー 日本の防災体制の課題の一つに専門人材の不足があります。防災の担当者は、通常、数年で人事異動するため、十分な専門知識や経験を蓄積できません。さらに体系的に防災を教えている大学や研修機関が少ない一方、防災に関する資格・組織は乱立しています。本講義では、アメリカでの事例を参考にしながら、日本に求められる防災専門人材の姿や、その育成に向けた産官学民連携のあり方を考えます。
3月8日(水) 平成28年熊本地震から見えた新たな課題 直下型地震、車中泊、情報共有、支援と受援 本塚 智貴 (公財)ひょうご震災記念21世紀研究機構 人と防災未来センター 研究員 2016年4月に発生した熊本地震は、短期間に2度の震度7の地震が発生し大きな被害が発生したのが特徴です。余震への恐怖や劣悪な避難所環境から車中泊を選択する被災者も多く見られました。4月14日の前震を受けて15日に急遽現地入りし、16日の本震を現地で体験した経験を元に、熊本地震から見えてきた災害対応の現状や新たな課題について解説します。