ご挨拶

greeting

神戸を中心とする都市部が直下地震に襲われ、6,434名が犠牲となった 1995(平成7)年の阪神・淡路大震災。自然災害はかくもすさまじいのか。人と社会はかくも脆いのか。 ― その衝撃から生まれたのが、ここHAT神戸のシンクタンク群です。

そこには「人と防災未来センター」(国と兵庫県の共同出資)、「こころのケアセンター」、そして双方を両輪としつつ自らも「研究戦略センター」を展開する「ひょうご震災記念21世紀研究機構(Hem21)」が活動しています。

その目的を一言で言えば、将来の災害から人々を守ることです。国内外で次々に起こる災害を研究しつつ、いかに「安全安心なまち」をつくるか、いかに「多文化共生」の21世紀文明を築いていくかを考える政策志向型の実践的なシンクタンクです。

人類社会的な課題に対するため、ここには国連防災組織の支部をはじめ、約20の国際機関や研究・専門機関が同居、連携して国際防災・人道支援協議会(DRA)をかたちづくっています。

地震など地殻変動の災害に加え、地球温暖化に伴う豪雨災害が合わさって、ここ当分、日本列島は大災害の時代にあります。大災害に見舞われてから想定外をつぶやきつつ対処するのではなく、科学的知見を土台に、やがて来る南海トラフ地震や首都直下地震などの被害を縮小するための研究を進めたいと考えています。

プロフィール

神戸大学名誉教授
防衛大学校名誉教授(元学校長)

1943年生まれ。京都大学法学部卒業、同大学院法学研究科修士課程修了。広島大学助手・助教授を経て、神戸大学法学部教授。その間、ハーバード大学、ロンドン大学客員研究員、日本政治学会理事長などを歴任。また、平成18年8月、防衛大学校長に就任、平成23年4月、政府の東日本復興構想会議議長、平成24年2月、復興庁復興推進委員会委員長、平成24年4月、公立大学法人熊本県立大学理事長、平成30年4月、兵庫県立大学法人兵庫県立大学理事長などを歴任。平成24年4月から現職。

- 著書 -

  • 『日本政治外交史』
  • (NHK出版1984)
  • 『米国の日本占領政策-戦後日本の設計図』
  • (中央公論社1985年) サントリー学芸賞
  • 『日米戦争と戦後日本』
  • (大阪書籍1989年) 吉田茂賞
  • 『秩序変革期の日本の選択』
  • (PHP研究所1991年)
  • 『占領期-首相たちの新日本』
  • (読売新聞社1997年) 吉野作造賞
  • 『アジア型のリーダーシップと国家形成~』
  • (編著、TBSブリタニカ1998年)
  • 『戦後日本外交史』
  • (編著、有斐閣1999年)吉田茂賞
  • 『日本の近代6 戦争・占領・講和-1941-1955』
  • (中央公論新社2001年)
  • 『歴史としての現代日本-五百旗頭真書評集成』
  • (千倉書房2008年) 毎日書評賞
  • 『NHKさかのぼり 日本史①戦後 経済大国の”漂流”』
  • (NHK出版2011年)
  • 『大震災復興過程の政策比較分析』
  • (監修、ミネルヴァ書房2016年)
  • 『大災害の時代 未来の国難に備えて 』
  • (毎日新聞出版2016年)
  • 『評伝 福田赳夫』
  • (監修、岩波書店2021年)