理事長挨拶

greeting

 ひょうご震災記念21世紀研究機構[Hem21]理事長の牧村実です。

 当機構のミッションは、阪神・淡路大震災から得た教訓を踏まえ、衆知を活かして南海トラフ地震など将来の大災害に備えるとともに、21世紀の新しい社会の創造に寄与していくことです。

 この使命を的確に果たしていくため、①巨大災害への備えや共生社会づくりに関する政策研究を行う「研究戦略センター」、②災害ミュージアムでの迫力ある展示と実践的な防災研究や防災人材育成を行う「人と防災未来センター」、③災害等に起因するトラウマ・PTSDの研修・調査研究や相談・診察などを行う「こころのケアセンター」の機構を構成する3つのセンターが、その専門性を発揮しつつ一体となって、防災・減災の研究や被災地支援などに取り組むことが必要です。

 当機構では、政策指向型の総合的・実践的シンクタンクとして、県庁や大学など関係機関とも連携しながら、こうした活動の成果を広く発信するとともに、行政や地域の取り組みに活かしていくことで、安全・安心なまちづくりや共生社会の実現に努めてまいります。

 これまで私は、川崎重工の技術部門のトップとして新しい技術や製品の開発、さらには水素など新分野への進出を牽引してきました。現在は、新産業創造研究機構(NIRO)の理事長として、震災からの産業振興、とりわけ持続的な発展につながるよう成長産業の育成にも力を注いでおり、更には下記に示すような役職も務めているところです。こうしたなかで培ってきた知見や経験、ネットワークを機構の運営に活かしてまいりたいと存じます。

 理事長として、関係者の皆様とのコミュニケーションを大切にしながら、機構の使命が存分に果たせるよう努めて参りますので、当機構への引き続きのご理解、ご協力を心よりお願い申し上げ、挨拶とさせていただきます。

プロフィール

川崎重工業株式会社顧問
新産業創造研究機構(NIRO)理事長

昭和50年、京都大学大学院工学研究科修士課程修了。工学博士。
川崎重工業常務取締役・技術開発本部長を経て、平成27年より同顧問、新産業創造研究機構(NIRO)理事長。
また、関西経済連合会の科学技術・産業振興委員長、地球環境産業技術研究機構(RITE)や高輝度光科学研究センター(JASRI)の理事、国際電気通信基礎技術研究所(ATR)の経営審議委員ほか、多くの役職を務めている。
令和6年6月から現職。
なお、兵庫県の公立大学法人評価委員長、教育委員、私学審議委員、経済・雇用活性化プラン推進委員なども歴任。