ご挨拶

greeting

神戸を中心とする都市部が直下地震に襲われ、6,434名が犠牲となった 1995(平成7)年の阪神・淡路大震災。自然災害はかくもすさまじいのか。人と社会はかくも脆いのか。 ― その衝撃から生まれたのが、ここHAT神戸のシンクタンク群です。

そこには「人と防災未来センター」(国と兵庫県の共同出資)、「こころのケアセンター」、そして双方を両輪としつつ自らも「研究戦略センター」を展開する「ひょうご震災記念21世紀研究機構(Hem21)」が活動しています。

その目的を一言で言えば、将来の災害から人々を守ることです。国内外で次々に起こる災害を研究しつつ、いかに「安全安心なまち」をつくるか、いかに「多文化共生」の21世紀文明を築いていくかを考える政策志向型の実践的なシンクタンクです。

人類社会的な課題に対するため、ここには国連防災組織の支部をはじめ、約20の国際機関や研究・専門機関が同居、連携して国際防災・人道支援協議会(DRA)をかたちづくっています。

地震など地殻変動の災害に加え、地球温暖化に伴う豪雨災害が合わさって、ここ当分、日本列島は大災害の時代にあります。大災害に見舞われてから想定外をつぶやきつつ対処するのではなく、科学的知見を土台に、やがて来る南海トラフ地震や首都直下地震などの被害を縮小するための研究を進めたいと考えています。