フォーラム2003の概要

写真 フォーラム2003会場風景

プログラム
  • 日 時
  • 2003年8月2日(土)
  • 10:00~17:00
  • 場 所
  • 兵庫県立淡路夢舞台国際会議場
    (兵庫県津名郡東浦町夢舞台1番地)
  • 内 容
  • (1)基調提案(10:00~10:40)
    • 貝原 俊民
    • 財団法人阪神・淡路大震災記念協会理事長
  • (2)基調提案(10:40~11:20)
    • 高坂 節三
    • コンパスプロバイダーズL.L.C.ゼネラル・パートナー日本代表
  • (3)基調提案(11:20~12:00)
  • (4)討論(13:00~16:45)

井植敏淡路会議代表理事による開会挨拶、五百旗頭真神戸大学大学院教授の進行により、3名の基調提案者からそれぞれ発表をして頂きました。
 まずお一人目、財団法人阪神淡路大震災記念協会理事長の貝原俊民氏からは、アジア各国をはじめとする人口や観光客数の激増と国別格差、将来予測される高齢化予測などの統計データに基づき考察をすすめると、アジア各国間における人口移動流動化のための知恵を生み出しておくべきではないか。主権国家の制限など否定的な意見も見受けられるが、アジア地域の人々は総体的に見て外国での生活へ対応する能力が優れているので、問題はクリア出来るのではないだろうか、といった課題提起を頂きました。
 お二人目、コンパス・プロバイダーズL.L.C.日本代表の高坂節三氏からは、グローバリゼーションは今に始まった話ではなく大航海時代に遡ることが出来る。これまでと異なるのは、日本やASEANが雁行形態で世界経済をリードしてきた「輸出代替型経済」が行き詰まり、フロンティアなき「宇宙船地球号」的発想といった認識が顕在化してきた今日、地球環境問題や貧困、AIDS・SARSなど多様な問題が生じてきているところにある。こういった危機的状況打開のために「自然との共生」という伝統的思想を持ったアジアがリードできるのではないか、とのご提言を頂きました。
 そして三人目、タイのチュラロンコン大学からお越し頂いたパースク・ポンパイチット教授からは、1985年以降の急激な経済成長と突如訪れた金融危機をめぐって国民を巻き込んだ大論争が繰り広げられた。グローバリゼーションを敵視する意見も叫ばれる中、1997年末の国王演説が国民に注意を呼びかけるとともに激励するための重大な転機となった。この金融危機を通じて、自立を目指し国内的な体力を培うと共に、対外的に友好関係を構築することが必要であることを教訓として学んだとのお話を頂きました。
 昼食交流会を挟んで、午後からは、阿部茂行京都大学東南アジア研究センター教授のコーディネイトにより、ヒト、モノ、カネのグローバリゼーションについて、メンバーそれぞれのご専門の視点から自由活発な討論が展開されました。
 最後に、2日間にわたる淡路会議の締め括りとして、五百旗頭教授から、淡路会議声明の素案となる「総括コメント」を発表頂き、メンバー全員による賛同と確認がなされ閉会しました。

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