C 防災
【共通テーマ:南海・東南海地震を踏まえた広域災害への対応】
会場 : 人と防災未来センター東館
開催時間 : 13:30~15:00
月日 |
テーマ |
キーワード |
講師名 |
所属&役職 |
講義内容 |
10月8日(水) |
過去に学ぶ地震による建物被害と対策 |
歴史地震、災害教訓、長周期地震動、耐震化、行動誘発 |
福和 伸夫 |
公財)ひょうご震災記念21世紀研究機構人と防災未来センター上級研究員 名古屋大学減災連携研究センター長・教授 |
東日本大震災をはじめとする過去の震災が我が国の歴史に与えた影響を学んだ上で、現代社会の災害脆弱度について考え、南海トラフ巨大地震による被害の様相を予測する。その上で、災害被害軽減の要点である、危険の回避=土地利用、抵抗力の増大=耐震化と家具固定、回復力の増大=事前の準備、の重要性を指摘する。その上で具体的な耐震化の促進について考える |
10月10日(金) |
災害時要援護者支援の課題 |
災害時要援護者、地域力、ソーシャルキャピタル |
立木 茂雄 |
同志社大学社会学部教授
(公財)ひょうご震災記念21世紀研究機構人と防災未来センター客員研究員 |
東日本大震災後の高齢者、障害者の被害の実態、とりわけ高齢者や障害者に被害が集中したのは何故か、その背景を知る。これを踏まえて、これからの地域社会が取り組むべき課題を概観し、そのための具体的な処方について考える。宮城県石巻市八幡町の事例、仙台市内の障害当事者47名との被災体験検証ワークショップの成果など、具体的な事例や成果から検討を進めていく。 |
11月5日(水) |
南海トラフ巨大地震津波対策 |
柔軟性,強靱性,持続可能性 |
奥村 与志弘 |
(公財)ひょうご震災記念21世紀研究機構人と防災未来センターリサーチフェロー 京都大学大学院地球環境学堂助教 |
東海、東南海・南海地震対策は、東日本大震災の発生を受け、大きな転機を迎えている。これまで考えてこなかった数千年に1回というような極めて低頻度で規模が巨大化するようなケースとどう向き合い、何をしていけばよいのか。「南海トラフ巨大地震」と名付けられた政府による新たな想定は、そうした規模の地震・津波に対しても避難の意識を持たせるために大いに有効であろう。一方で、そうした規模の地震・津波に対して安全・安心な地域づくりを推進していくことはできないだろうか。本講義は、柔軟性、強靱性、持続可能性をキーワードに、これからの南海トラフ巨大地震津波対策の可能性について論じる。なお、本講義は、昨年度実施した同タイトルの講義を発展させたものである。 |
12月5日(金) |
災害時の医療対策 |
DMAT、広域搬送計画、EMIS、避難所医療 |
甲斐 達朗 |
(公財)ひょうご震災記念21世紀研究機構人と防災未来センター上級研究員 大阪府済生会千里病院副院長、千里救命救急センター長 |
阪神淡路大震災の教訓を踏まえ、急性期のpreventable deathを軽減するために構築された災害医療支援チーム(DMAT)、広域搬送計画、DMAT・医療機関・行政間での災害医療情報の共有システム(EMIS)の状況と東日本大震災の教訓で明らかにされた長期に亘る避難所での医療提供の問題点、高齢者医療の問題点等を講義する。 |
12月19日(金) |
歴史が語る大災害 |
歴史災害・伝承・マスメディア |
木戸 崇之 |
(公財)ひょうご震災記念21世紀研究機構 人と防災未来センター研究調査員 朝日放送(株)報道局ニュース情報センター 記者 |
「防災のためのテレビ番組は視聴率が取れない」…テレビ制作現場の悩みはおそらく、地域防災の取り組みに共通します。「訓練に参加しない」「防災に関心を持たない」それはきっと、防災が面白くないから?かもしれません。でも、多くの人が興味を示す「歴史」には、今の時代にも生きる防災の教訓が隠されています。神社やお祭りの歴史を知るうちに学ぶ「災害の教訓」。いくつかの事例を示しながら、伝承のヒントを探ります。 |
1月16日(金) |
災害時のこころのケア |
被災者の心理/サイコロジカル・ファーストエイド/基本的な態度 |
明石 加代 |
(公財)ひょうご震災記念21世紀研究機構兵庫県こころのケアセンター特別研究員 かささぎ心理相談室 臨床心理士 |
阪神・淡路大震災から20年がたちます。この間、災害時のこころのケアについて、私たちはどんなことを学んできたのでしょうか。講義ではまず、災害が心身におよぼす影響についてお話しします。続いて災害時のこころのケアの歴史をふりかえりながら、被災者の役に立つこころのケアとはどのようなものか、考えていきたいと思います。現在国際的なガイドラインとして採用されている「サイコロジカル・ファーストエイド」についても紹介します。 |