フォーラム2005の概要

写真 フォーラム2005会場風景

プログラム
  • 日 時
  • 2005年8月6日(土)
  • 10:00~17:00
  • 場 所
  • 兵庫県立淡路夢舞台国際会議場
    (兵庫県淡路市夢舞台1番地)
  • 内 容
  • (1)基調提案(10:10~12:30)
  • (2)自由討論(13:30~16:45)

井植敏淡路会議代表理事の挨拶に続いて、神戸大学国際文化学部の須藤健一教授、神戸大学農学部の加古敏之教授の進行により、4人の講師の方々から基調提案をいただきました。
 まず、最初に三洋電機株式会社代表取締役の井植敏氏から、「農業を強くしていくためには、産業が農業を手伝うシステムを考える必要がある」と述べられ、新たに設立した農業法人など、三洋電機の取り組みについて、ご説明をいただきました。
 日本大学生物資源科学部教授の大賀圭治氏からは「アジア諸国の農業・食糧は相互依存を深めており、食糧安全保障など食糧・農業問題を討議・調整する恒常的な機関が必要である。このため、ASEAN+3を核とするアジア経済共同体において食糧安全保障のあり方を検討すべきである」との提言をいただきました。
毎日新聞東京本社科学環境部長の瀬川至朗氏は、レスター・ブラウン氏が「だれが中国をやしなうのか?」で述べた説を検証し、「ブラウン氏の見方は極端にしても、中国の食糧需給は将来深刻になる可能性は否定できない」とした。また、将来、食糧危機が起こるかも知れないという前提に立ち、(1)食品ロスなど先進国の消費システムの見直し(2)食糧危機回避のための総合的なプロジェクト研究をスタートすべきであるなどの提言をいただきました。
 最後に、WFP国際連合世界食糧計画日本事務所代表の玉村美保子氏からは、「飢餓で苦しんでいる人のほとんどが女性や子供である」など、世界の飢餓の状況及びWFPの活動の説明があり、また、子供の飢餓は脳や神経の発達を妨げることから、子供の飢餓撲滅の重要性を訴えられました。さらに、「栄養不足・栄養不良の問題は、国連だけでは解決できない。幅広く支援をお願いしたい」と訴えられました。
 昼食をはさんでフォーラムの後半は、メンバー、ゲストそれぞれの専門的な視点から自由活発な討論が展開されました。
 最後に2日間にわたる淡路会議の締め括りとして、神戸大学大学院法学研究科の五百旗頭真教授から、グローバルな食糧問題、アジアの急成長と食糧問題、日本の食糧問題、日本の課題の4分野について言及した淡路会議声明の素案が読み上げられ、フォーラム参加者約80名全員による賛同と確認がなされ閉会しました。

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