「アジア太平洋研究賞」は、日本の大学で学んだ日本人及び留学生等が執筆したアジア太平洋地域に関する人文・社会科学領域の優れた博士論文を顕彰するため、2001年に創設されました。
今年は、2019年3月以降に大学院博士課程を修了し(同時期に単位取得退学し、その後博士学位を取得した場合も含む)、大学院の指導教員の推薦を受けた論文を対象に募集を行いました。
全国の大学院から応募のあった論文について、選考委員会における厳正な審査の結果、 温 秋穎(おん しゅうえい)氏の「〈声〉の中国語受容の文化史研究―もう一つの教養語をもとめた近代日本」が本賞に、 パッタジット・タンシンマンコン氏の「タイの外交史を読み直す―「竹の外交論」からの脱却―」と 三代川 夏子(みよかわ なつこ)氏の「自民党政治と「二つの中国」 ―日台間における非公式チャネルを中心に―」と 楊 峻懿(よう しゅんい)氏の「海を越える「水産知」 ――近代中国における水産人材の育成とその活動」が佳作に選ばれました。
淡路会議開催に併せて、2024年8月1日に行われた授賞式では、牧村 実 淡路会議代表理事から賞の授与が行われ、受賞者に賞状と副賞の賞金目録が贈呈されました。その後、4名の受賞者から受賞の言葉をいただき、片山 裕選考委員長から選考の経緯と理由が説明されました。